岐阜大学 社会システム経営学環
SCHOOL OF SOCIAL SYSTEM MANAGEMENT

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2026.5.12おしらせ

【新聞報道】近づくクマ 見抜くAI 自動撮影で識別 人手不要 撃退スプレー噴射 岐阜大と飛騨市実証


【新聞報道】近づくクマ 見抜くAI 自動撮影で識別 人手不要 撃退スプレー噴射 岐阜大と飛騨市実証、中日新聞(令和8年5月5日掲載) https://www.chunichi.co.jp/article/1246993 

 2026年5月5日付の中日新聞に,株式会社ハイク,飛騨市,森部研究室が関わるクマ対策の実証研究について掲載されました。 記事では,株式会社ハイクが開発した画像AIでクマを検知し,クマスプレーを自動噴霧する「AIBeS(アイベス)」の実証について紹介されています。

 本研究は,近年深刻化しているクマによる人身被害や農業被害への対策として,AI,IoT,自動撮影技術を活用し,人の常時監視に依存しない新たな鳥獣対策の構築を目指すものです。 今回の実証では,飛騨市内の黒内果樹園に機器を設置し,カメラで撮影された画像をAIが解析することで,クマなどの野生動物の接近を識別します。クマの接近が確認された場合には,関係者への通知や撃退スプレーの噴射につなげることを想定しており,野生動物の出没を早期に把握し,被害を未然に防ぐ仕組みとして期待されています。

 森部研究室(野生動物資源学研究室)では,これまでシカ,サル,クマなどの野生動物による被害対策,GPS首輪や遠隔捕獲装置を活用した管理技術,地域住民と連携した実践的な鳥獣対策に取り組んできました。今回の取り組みでは,野生動物の行動特性や現場での被害発生状況を踏まえながら,AI技術を実際の地域課題解決に活用するための検証を進めています。

 従来の鳥獣対策では,目撃情報や住民からの通報に基づいて対応することが多く,夜間や人の少ない場所では迅速な対応が難しいという課題がありました。AIによる自動検知と自動通知・自動撃退を組み合わせることで,人の負担を軽減しつつ,集落周辺や農地周辺における警戒体制を強化できる可能性があります。

 今後は,クマと他の動物の識別精度,検知距離,設置条件,スプレー噴射のタイミングなどを検証し,現場で実用可能なシステムとしての改良を進めていきます。野生動物と人との軋轢を軽減し,地域社会の安全と野生動物管理の高度化に貢献することを目指します。


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